「なぜ登山をするのか」と聞かれたら、いろんな答えがあります。健康のため、達成感のため、友人との思い出のため。でも正直に言うと、私が登山を続ける一番の理由は「あの景色をまた見たい」という気持ちです。
今まで登った中で、本当に心が震えた景色ベスト5を選びました。
第5位:富士山山頂からのご来光
定番すぎると思いながら選びましたが、やはり外せません。8合目の山小屋で仮眠をとり、夜中の2時に出発。真っ暗な登山道をヘッドライトの光だけを頼りに登り続け、山頂に着いたのがご来光の30分前。凍えるような寒さの中、空が少しずつオレンジに染まっていくのをじっと待ちました。
日が昇った瞬間、自然と涙が出ていました。周りにいた知らない人たちが「おおー」と声を上げて、みんなで同じ感動を共有していたのが忘れられません。
第4位:涸沢カールの紅葉
10月初旬、上高地から5時間かけて歩いた先にある涸沢カール。ナナカマドの真紅とダケカンバの黄金色が、岩と雪のカールを染める景色は「日本一の紅葉」と呼ばれるだけのことがあります。
涸沢ヒュッテのテラスでおでんとビールを飲みながら見た紅葉は、生涯忘れない景色になりました。毎年10月に行きたいと思っていますが、混雑がすごくて未だに2回しか行けていません。
第3位:燕岳山頂から見た夕焼けと槍ヶ岳
燕山荘に泊まった夜、夕食後に外に出たらちょうど夕焼けが始まっていました。西の空がオレンジとピンクに染まる中、槍ヶ岳のシルエットがくっきりと浮かび上がっていました。
しばらく立ち尽くして眺めていたら、隣に知らないおじさんがやってきて「これが見たくて来るんだよね」とだけ言って去っていきました。まったくその通りです。
第2位:八ヶ岳・赤岳山頂からの360度パノラマ
八ヶ岳の主峰・赤岳(2,899m)に登ったのは晴れた秋の日でした。急な岩場の連続で「もうやめたい」と思いながら登り続けて、山頂に立った瞬間に目の前に広がったのは360度の大パノラマ。南アルプス、北アルプス、富士山、中央アルプスが一度に見渡せました。
「日本ってこんなに山だらけだったのか」と実感した瞬間です。2時間以上山頂に居続けました。
第1位:霧ヶ峰の雲海
これは計画していなかった景色でした。早朝に車山を歩いていたら、眼下に白い雲が広がっていて、八ヶ岳が雲の海から島のように突き出ていました。太陽が雲海を照らして金色に輝く光景は、写真では絶対に再現できない3次元の美しさでした。
雲海は条件が揃わないと見られません。前夜の冷え込みと朝の晴れが必要です。それだけに、偶然出会えたときの感動は格別です。
まとめ
ベスト5を選んでいて気づきましたが、すべて「その場所にいないと絶対に見られない景色」でした。写真や動画では伝わらない感動が山にはあります。高い山でも低い山でも、自分の足で歩いた先にだけ見える景色がある。それが登山をやめられない理由だと思います。
よくある質問
Q. 涸沢カールへのアクセス方法は?
上高地バスターミナルから徒歩で約5時間(約16km)です。上高地へはマイカー規制があるため、松本駅からバス・タクシーを利用します。涸沢ヒュッテ・涸沢小屋に宿泊するのが一般的なコースです。
Q. ご来光登山は弾丸でいくべきですか?
弾丸登山(夜通し登る)はおすすめしません。睡眠不足と急な高度上昇で高山病のリスクが高まります。山小屋に宿泊して体を高度に慣らしてからご来光を迎える1泊2日のプランが安全です。
Q. 絶景を見るのにベストな時間帯は?
早朝(日の出の30分前後)が最もおすすめです。空気が澄んでいて雲が少なく、光の角度が美しいからです。また平日の早朝は人も少なく、静かに景色を独占できます。
📝 この記事を書いた人
かずまる|登山歴10年以上。関東近郊の低山から北アルプスの縦走まで年間20〜30回のペースで山に登っています。過去の失敗と成功の両方から学んだ、本当に役立つ登山情報を発信中。モットーは「安全に、楽しく、長く登山を続ける」。


コメント